ふらっと寄れる、書評のよりみち - ゴキロク
こんにちは。北海道の小さな町で書店員をしている者です。今日は、ロジェ・グルニエの『ユリシーズの涙』についてお話ししたいと思います。いつものように、私の心の中の旅についてお付き合いください。 犬たちの物語と、私の記憶 『ユ […...
競馬と人生の重なり 「競馬小説」と聞くと、正直に言って最初はちょっと身構えてしまいました。というのも、競馬にはあまり馴染みがなくて、馬券を買ったことなんて一度もない私が、果たして楽しめるものなのかと。でも、フリードリヒ・ […...
こんにちは、今日はダニエル・ペナックの『散文売りの少女』についてお話ししたいと思います。この本は、私が最近読んだ中で特に心に残った作品です。最初にこのマロセーヌ・シリーズに出会ったとき、こんなに愛おしい家族がいるんだと驚 […...
未来と過去の交錯する物語 『帰れない探偵』を手に取ったとき、私はすぐにその不思議なタイトルに引き込まれました。帰れない探偵って、いったいどんな世界なんだろう?そんなことを思いながらページをめくると、「今から十年くらいあと […...
はじまりの魔法と私の日常 こんにちは、北海道の小さな町で書店員をしている者です。今日は、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの『九年目の魔法』についてお話ししたいと思います。この本は、私の心に不思議な響きを残しました。それは、あ […...
大学での授業を終え、夕暮れの河原を歩きながら『ジェイムズ』を読み始めたとき、私はひどく揺さぶられました。まるで、ミシシッピ川を筏で下るジムとハックの冒険に、私自身も一緒に連れて行かれるような感覚でした。この本は、ハックル […...
はじまりの一歩──池澤夏樹との出会い 池澤夏樹さんの『1945年に生まれて』を手に取ったのは、ほんの偶然でした。書店の片隅で、ふと目に留まったこの本。装丁のシンプルさが、かえって内容の深さを予感させるようで、なんだか心惹 […...
こんにちは。北海道の小さな町で書店員をしている私は、今日もまた本棚の片隅で静かに待っている一冊に心を惹かれました。それが温 又柔さんの『来福の家』です。この本、実は少し前から気になっていたんですが、手に取ったのはつい最近 […...
ある日、古びた本屋で『フィンバーズ・ホテル』というタイトルが目に飛び込んできました。どうしてこの本を手に取ったのか、今でもはっきりとは思い出せません。ただ、ダブリンの古いホテルに泊まり合わせた人々を描くという設定が、なぜ […...
アン・タイラーの『あのころ、私たちはおとなだった』を手にしたとき、私は不思議な感覚に包まれました。この本を読んでいる間、まるで心の中に小さな窓が開いたような気がしたんです。その窓から見える景色は、私自身の人生とどこか重な […...