ふらっと寄れる、書評のよりみち - ゴキロク
はじめに出会った衝撃 福岡出身の僕が、大学の理系学部でコツコツとエンジニアを目指していたころ、本に対する興味は正直薄かったんです。そんな僕がディケンズの『大いなる遺産』と出会ったのは、まさに偶然でした。図書館の棚を何気な […...
こんにちは。今日は佐藤正午さんの『熟柿』について、私が感じたことをちょっとお話しさせてください。この本を手に取ったのは、タイトルに惹かれたからでした。「熟柿」って、完熟した柿のことですよね。甘くて、柔らかくて、でもどうし […...
最近、リチャード・パワーズの『オーバーストーリー』を読んで、ふと思ったんです。この本って、ただの「小説」ではないなって。実は、トマス・ピンチョンの『重力の虹』と並べて読むと、いろんなことが見えてくるんです。いや、正直に言 […...
亜細亜産業の話を聞いたとき、私はすぐにその謎めいた響きに引き込まれました。正直に言って、戦後の日本の暗闘やスパイ活動についての知識は、おそらくテレビドラマや小説の中で得た断片的なものでした。でも、柴田哲孝さんのこの本を読 […...
不思議な縁で出会った『コレクター蒐集』 ある日、図書館の棚を整理していると、ふと目に留まったのがティボール・フィッシャーの『コレクター蒐集』でした。表紙には古めかしい碗が描かれていて、その瞬間、私はこの本に惹かれました。 […...
ある夜、私はふと「パリの最後の夜」という本を手に取りました。フィリップ・スーポーが描いたこの作品は、私にとってとても不思議な体験をもたらしました。シュルレアリストたちが活躍した20世紀初頭のパリを舞台にして、何か特別なこ […...
心の声が混ざり合う青春の瞬間 井戸川射子さんの『曇りなく常に良く』という小説を読みました。最初は正直、どういう話なのかよく分からなくて、ぼんやりとページをめくっていました。でも、読み進めるうちに、なんだか心がじわりと温か […...
こんにちは!今日はジュンパ・ラヒリの『翻訳する私』について、心に浮かんだことをお話ししたいと思います。普段から本を読むのが好きで、つい一日中カフェで本を読んでしまう私ですが、この本は特に心に残りました。なんていうか、言語 […...
最近、辻邦生の『小説を書くということ』を手に取ってみました。この本に出会ったきっかけは、友人から「お前みたいな深く考えすぎるタイプにはぴったりかも」と言われたことでした。確かに、理系出身の僕にとって、物事を論理的に考える […...
歴史の波に流される人々の姿 塩野七生の『小説 イタリア・ルネサンス1〈ヴェネツィア〉』を手に取ったとき、正直言って少し身構えたんです。大学時代に読んだ一冊のノンフィクションをきっかけに、歴史の本を読み漁るようになった私で […...