ビジネス書
2025年07月20日 04時26分

「億を超える人」の心に触れる:『億までの人 億からの人』が教えてくれたこと

『億までの人 億からの人』を読んで、私の中で何かが静かに揺れ動きました。この本は、ゴールドマン・サックスで17年間も働き、数多くの富裕層と接してきた田中渓さんが書いたものです。ビジネスの世界で成功している人たちの「思考法」や「哲学」を知ることができる、そんな一冊でした。

富裕層は特別じゃない?

私がまず驚いたのは、富裕層たちが「特別な才能や環境に恵まれたわけではない」ということです。彼らは、普通のことを圧倒的なレベルでやり続けることで、富を築き上げているんだと。何だか、親近感が湧くと同時に、「自分にもできるかもしれない」と思わせてくれるんですよ。

例えば、「給与以外の収入はゼロ」という状態がどれだけリスキーかを著者は指摘しています。普段、収入は給与だけという状態が当たり前だと思っていた私は、この考え方にハッとさせられました。「お金を眠らせることがリスク」、お金にお金を稼がせるという発想を持つことで、資産運用の大切さを再認識しました。

「億を目指す」ことの意味

本書を読み進めるうちに、「億を目指さなければ、億は手に入らない」という考え方が心に引っかかりました。目標を大きく持たない限り、そこに到達するための具体的な行動は始まらないということ。私自身、目標設定の重要性を実感し、今後の人生設計を考え直すきっかけになりました。

これを読んでいると、私の中に眠っていた「挑戦したい」という気持ちが、じわじわと顔を出してきます。大学時代、何となく夢見ていたこと、仕事に追われて忘れかけていた志を、もう一度掘り起こしてみたくなったんです。

投資は今すぐ始めるべき

「お金が貯まったら投資を始めよう」という考え方では、富裕層にはなれない、と著者は断言します。これには、ちょっと耳が痛かったです。何事も「準備ができたらやろう」と後回しにしがちな私にとって、今すぐ始めることの大切さを教えてくれた瞬間でした。

特に印象的だったのは、「投資は待つものではなく、今すぐ始めるもの」というアドバイス。少額からでも始めてみることの重要性を感じました。これを機に、私も少しずつでも資産運用を始めてみようと思います。

お金の哲学と時間の使い方

富裕層が持つ「お金の哲学」は、単なる技術ではなく、根本的な姿勢に関わるものです。「お金→経験値→人脈」のサイクルを回すことで富を築く話が印象的でした。特に、経験を通じて得た人脈が、次なるチャンスを呼び込むという考え方には納得がいきます。

また、時間の使い方についても、多くの示唆を得ました。習慣化の力や、緊急性が低くても重要なことに時間を割くことの大切さを学びました。私も日々のルーティンを見直してみるつもりです。ちょっとした変化が、長期的には大きな違いを生むかもしれません。

信頼を積み重ねることの意味

最後に心に残ったのは、「信頼貯金を地道に増やす」という考え方です。これは、日々の小さな行動の積み重ねが、やがて大きな信頼となり、それが富に繋がっていくというもの。日常の中でちょっとした気遣いや貢献を続けることの価値を、改めて考えさせられました。

本書を通して、私の中の何かが少しずつ変わり始めた気がします。派手ではないけれど、確実に自分を変えてくれる一冊でした。これからも、この本で学んだことを心に留め、日々の選択を変えていこうと思います。

じわじわ、きました。最後まで読むと、静かに泣ける、そんな本でした。

晴斗

晴斗

福岡在住、静かな読書が好きな会社員です。ノンフィクションや地方の物語を読みながら、自分の暮らしをゆっくり整えています。派手な本よりも、じんわり心に残る本が好きです。読書は、静かだけれど豊かな旅だと思っています。

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