「非効率」の中に見つけた本当の価値:小玉歩『効率化時代の非効率的成功法則』を読んで
心を動かす「ひと手間」の魔法
こんにちは!また素敵な本に出会ってしまいました。小玉歩さんの『効率化時代の非効率的成功法則』。正直なところ、最初は「効率的に稼ぐ」なんて言葉に少し身構えてしまったんですよね。でも、ページをめくるたびに「効率」という言葉が持つ冷たさが、どんどん温かいものに変わっていったんです。特に心に残ったのが、「お客様の期待を少し上回る」ことについての部分。
これを読んで、私は昔の友達とのやり取りを思い出しました。彼女はいつも、私の誕生日に手書きのメッセージを添えてくれて、それが何よりも嬉しかったんです。手書きの文字から感じる彼女の愛情って、やっぱり特別でした。小玉さんも、商品に手書きのメモを添えることで「人間的な魅力」が伝わると書いていましたが、あの感覚ですね。温かさがじんわりと広がるんです。
ムダが生むブランド力
本の中で、小玉さんは「ムダな経験がブランドになる」って話をしています。これには思わずニヤリとしました。というのも、私は大学時代に色々なサークルに顔を出していて、当時は「こんなに忙しいのに本当に意味があるのかな?」と疑問にも思っていたんです。でも、今振り返ってみると、そこでの経験が今の自分のベースになっているんですよね。
特に、音楽サークルでの経験は大きかったです。小玉さんも音楽業界での経験と趣味が掛け合わさった結果、成功を手にしたと書いていましたが、私も音楽を通じて出会った仲間たちとの絆が今も続いていて、これが何物にも代えがたい財産だと感じています。
対話の力、感情の交流
そしてもう一つ、対面でのコミュニケーションの大切さについての章。これを読んで、私の中で大きく頷くことができました。コロナ禍で直接会う機会が減った時期、私も同じように画面越しのコミュニケーションに限界を感じていました。やっぱり、直接会って顔を合わせると、そこに言葉以上の何かが生まれるんですよね。
思い出すのは、実家に帰ったときのこと。母と台所で一緒に料理をしながら話す時間。何でもない会話こそが、心の底からの安心感を生むんだなぁと感じました。小玉さんが生徒たちと一人ひとり対話をしたエピソードも、まさにその「感情の交流」の力を物語っています。
本当の成功って何だろう?
「自分にとっての本当の成功とは何か」について考え始めると、少し頭が混乱するんです。でも、この本はその混乱の中にあるかけがえのない価値を教えてくれました。効率的に進むことだけが成功じゃない、むしろ非効率の中に人間らしさが宿る。私もこれまで、周りに流されて効率を追い求めることが多かったけれど、やっぱり自分のペースで自分の価値観を大切にしていきたいなと、改めてそう思いました。
小玉さんの言葉を借りれば、「自分で選び、自分で納得する」こと。これが本当の意味での成功なんだろうなって、心にじんわりと沁みました。私がこれから何かを選ぶとき、きっとこの本のことを思い出すんだろうなって。ありがとう、小玉さん。あなたの言葉は、私にとっての大切な道しるべになりました。