エッセイ
2025年08月05日 10時43分

ジブリの裏側で見えた、宮崎駿の情熱と職人魂

ジブリ作品の裏側を覗く

ジブリの映画って、いつも心にじわじわと染みてくるんですよね。特に「天空の城ラピュタ」や「となりのトトロ」は、僕にとっても特別な作品です。そんな映画の裏側を知ることができる、木原浩勝さんの本を読んで、なんだか不思議な気持ちになりました。

まず、宮崎駿監督が「ラピュタ」のためにイギリス・ウェールズの空と雲を撮影して、それを参考にしていたという話を聞いて、心がほっと温かくなりました。あの映画の空は、ただのアニメーションじゃなくて、実際の風景をベースにしているんだなって。監督のこだわりが伝わってきて、作品に対する愛情を感じずにはいられませんでした。

「トトロ」が生まれた瞬間

でも、この本を読んでいて一番心に残ったのは、「となりのトトロ」の誕生秘話です。宮崎監督が最初に考えていた「トトロ」は、まったく別の姿だったというのが驚きでした。もしあのまま「となりのミミンズク」になっていたら…なんて想像すると、ちょっと笑ってしまいますよね。

それにしても、監督は本当に楽しんで作品を作っているんだなと感じました。木原さんが描いている、宮崎監督の姿勢や考え方は、まさに職人そのものです。彼の作品に対する情熱と執念深さは、どんなに困難な状況でも作品を完成させようとする強い意志に裏打ちされています。

制作現場のリアル

スタジオジブリは、作品ごとの契約でスタッフを集めているという話も印象的でした。まるで傭兵みたいな感じで、作品ごとに集まるスタッフたちが、その都度最高のものを作り上げるために全力を尽くす。これって、すごく大変なことですよね。特に「ラピュタ」の制作が、あと1日でも遅れていたら公開に間に合わなかったなんて、かなりのプレッシャーだったと思います。

僕自身、エンジニアとしてプロジェクトを締め切りに追われながら進めることが多いので、その大変さが少しだけわかる気がします。あのギリギリの状況で、どうやってクオリティを保ちながら作品を完成させたのか、本当に驚きです。宮崎監督の「元旦のみ休み」という話も、彼の作品に対する情熱の一端を垣間見た気がしました。

読後の感想

この本を読み終わった後、僕は改めてジブリ作品が持つ力を実感しました。宮崎駿監督の人柄と作品に対する姿勢に触れて、もっと彼の作品を深く味わいたいと思いました。そして、ジブリの映画がただのエンターテインメントではなく、心に残る芸術作品である理由が少しわかった気がします。

木原さんの本は、ジブリ作品を愛するすべての人にとって、必読の一冊だと思います。監督の情熱と、その背後にある数々の苦労を知ることで、彼の作品に込められた思いをもっと深く感じることができるはずです。ぜひ、あなたもこの本を手に取って、ジブリの世界に飛び込んでみてください。

晴斗

晴斗

福岡在住、静かな読書が好きな会社員です。ノンフィクションや地方の物語を読みながら、自分の暮らしをゆっくり整えています。派手な本よりも、じんわり心に残る本が好きです。読書は、静かだけれど豊かな旅だと思っています。

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