エッセイ
2025年08月24日 21時47分

心の声を聞くことのむずかしさとその大切さに気づく「生徒が辞めない方法」

こんにちは。最近読んだ本がとても心に残っていて、どうしても誰かに話したくて、ここでその気持ちを少し綴らせてもらいますね。今回読んだのは、安田元保さんの『生徒が辞めない方法』という本です。タイトルからして、最初はビジネス書かなと思って手に取ったんだけど、読み進めるうちに、これは私自身の人間関係にも通じるところがあるなぁと、しみじみ感じました。

「お客様の声」とは、実は自分の声でもある

著者の安田さんは、テコンドーの教室を運営していた経験から、どうすれば生徒が辞めずに長く通ってくれるか、そのための方法をたくさん試してきたそうです。私も大学でゼミの運営に関わることがあって、どうすれば後輩たちがもっと積極的に参加してくれるのか悩んでいたので、その視点から読むと、とても参考になりました。

この本で強調されているのは、「お客様の声」をしっかり聞くことの大切さ。これって、ビジネスだけでなく、私たちの日常生活でも大事なことですよね。例えば友達との会話でも、相手が本当に何を求めているのかを知ろうとする姿勢があるかどうかで、その関係の質が変わってくる気がします。

本の中で、安田さんは生徒や保護者の声を丁寧にメモしていたと書かれていました。その姿勢が印象に残っていて、私もゼミの後輩たちに対して、もう少し彼らの「声」に耳を傾けてみようと思ったんです。これまで、どこかで自分の考えが正しいと思い込んでいたところがあったのかもしれないなぁと、ちょっと反省したりして。

「ワクワク出席カード」が生み出すもの

また、安田さんの教室では「ワクワク出席カード」というものを作って、目に見える形で生徒たちの目標達成を支援しているそうです。これを読んで、なんだか子供の頃のスタンプカードを思い出しました。集めること自体が楽しくて、でもそれが実は私をいろんな場所に連れ出してくれていたんですよね。

このアイデアを読んで、私も大学のゼミで何かしらの「目に見える形」で後輩たちを応援できないかと考え始めました。何かを達成する喜びって、見えない形でも伝わってくるものだと思うんだけど、こういう視覚的なサポートがあると、もっと実感しやすくなるのかもしれません。

人の声を集めることの意味

ところで、この本では「お客様の声」を集めて、それを使って集客につなげる方法も詳しく書かれています。それを読んでいると、単なるビジネスのテクニックというよりは、人と人とのつながりを深めるためのプロセスなんだなと思いました。私たちが普段、どれだけ人の話を聞いているつもりでも、それをどう活かすかっていうのは別の話で、そこにちょっとした工夫があるのとないのとでは、大きな違いが生まれるんですね。

私自身、ゼミの運営で何度も「どうすればいいんだろう」と壁にぶつかることがあります。でも、そんなときはこの本のことを思い出して、私自身がどうやって周りの声に耳を傾け、どう反応していくかを考え直すきっかけにしています。

本を閉じてみて、今思うこと

この本を読み終えて、私が一番感じたのは、いかに自分が周りの声を聞くことを忘れがちになっていたかということです。忙しい日々の中で、つい自分のことばかり考えがちになってしまうけど、時には立ち止まって、目の前の人の声にちゃんと耳を澄ませることの大切さ。これは簡単なようで、実はとても難しいことなんだと改めて気づきました。

私がこの本を通じて得たものは、単なる知識やノウハウではなく、人と向き合う姿勢そのものでした。それを大切にしつつ、これからも私なりに人との関係を築いていけたらと思います。読んでよかったなぁ、と心から思える一冊でした。

一ノ瀬悠

一ノ瀬悠

京都で哲学と文学を学ぶ大学生です。読書は、まだ言葉にできない気持ちと静かに向き合う時間。小さな喫茶店で本を読みながら、たまに日記のような読書ノートを書いています。

物語のなかに静かな絶望や、小さな希望を見つける瞬間が好きです。

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