心を揺さぶる地政学の旅:『未来の地政学』を読んで感じたこと
はじめに:予言の的中率に驚きながら
こんにちは。今日は北野幸伯さんの『未来の地政学』を読んで、思ったことを少し語らせてください。正直に言うと、この本を手に取った時は、地政学なんてちょっと難しいかなと思ったんです。でも、読み進めるうちに、北野さんの予言の的中率に驚かされ、ページをめくる手が止まらなくなりました。
特に印象に残ったのは、彼が20年前からアメリカのリーマンショックや中国の軍事的増長を予測して、それが現実になったという話。なんというか、未来を見通す力がある人って、本当にいるんだなぁと感じました。これを読んでいると、私たちがどんな時代に生きているのかを改めて考えさせられます。
二つの同盟の狭間で:日本の役割を考える
本書では、世界が「独裁ランドパワー同盟」と「民主シーパワー同盟」という二つの勢力に分かれていると説明されています。中国やロシアが一方の勢力を形成し、アメリカや日本がもう一方に属しているという構図。こうした世界の中で、日本がどのように立ち振る舞うべきか、北野さんは具体的に語っています。
特に心を動かされたのは、日本がアメリカと欧州の間に立ち、「民主シーパワー同盟」の崩壊を食い止める仲介役になれるという提案です。これを読んだ時、なんだか自分が日本の未来に責任を持たされたような、ちょっとした重圧を感じてしまいました。もちろん、私一人が背負うものではないのですが、国際情勢がこんなにも複雑で、日本が果たすべき役割が大きいと知ると、どうしても気になってしまいます。
歴史に学ぶ:イギリスの戦略と日本
私が特に興味を持ったのは、北野さんが日本とイギリスの歴史を比較しながら、地政学的な戦略を解説している部分です。イギリスが大陸内の覇権争いに巻き込まれないようにバランスを取ってきたこと、そしてその戦略がいかに成功してきたかの話。これを読んでいると、日本もまた、同じように立ち回る必要があると感じました。
この部分を読みながら、ふと思い出したのが、大学時代に読んだイギリスの歴史書です。その時はただの過去の出来事として読んでいたものが、今になってこんな形で役立つとは思いませんでした。歴史は繰り返すと言いますが、まさにその通りですね。
未来への提案:私たちにできること
最後に、北野さんが未来の日本に向けた提案をしている部分に触れたいと思います。人口を増やし、経済を成長させ、軍事の自立を達成することが大切だという主張には、少し考えさせられました。日本が今後どのようにして世界の中で自立していくのか、その道筋を描くことは容易ではありません。
でも、ここで思い出したのが、私が参加している読書会での議論です。そこで出た意見の一つに、「私たち一人ひとりが未来を考えることが、結局は大きな変化を生むんだ」というものがありました。本書を読み終えた今、その言葉が一層響いてきます。たぶん、未来のことを考えるというのは、今をどう生きるかに直結するんだと思います。
北野さんの『未来の地政学』は、ただの予測本ではありません。それは、今をどう生きるか、そして未来をどう見つめるかを考えさせてくれる、そんな一冊です。私たちがどんな未来を描くのか、そのヒントがこの本には散りばめられています。ぜひ、皆さんも手に取ってみてください。それぞれの未来を考えるきっかけになるかもしれません。